幾何公差・検査

円周振れと全振れの違い|機械図面と測定方法のポイント

円周振れと全振れの違い、データム軸の設定、ダイヤルゲージとCMMによる回転部品の測定方法を解説します。

幾何公差・検査VIETTECH · TECHNICAL RESOURCES
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概要

振れ公差は、シャフト、ブッシュ、フランジ、ベアリング軸部などの回転部品において重要な幾何公差です。振れが大きいと、振動、偏荷重、偏摩耗、騒音、組立不良の原因になる場合があります。円周振れと全振れは、どちらも部品をデータム軸の周りに回転させて評価しますが、管理範囲と測定方法は異なります。

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円周振れとは

円周振れは、データム軸に直角な各断面の表面変動を管理します。測定時はダイヤルゲージを軸方向の一か所に固定し、部品を一回転させます。最大指示値と最小指示値の差が、公差値以内である必要があります。 円筒面の場合、測定値には、その断面の真円度、データム軸に対する位置関係、治具による誤差が複合的に含まれます。したがって、円周振れと真円度は同じではありません。真円度はデータムを必要としない形状公差ですが、円周振れは必ずデータム軸を基準に評価します。

円周振れと全振れの違い|機械図面と測定方法のポイント
技術図:円周振れと全振れの違い|機械図面と測定方法のポイント。実際の製造写真ではありません。仕様と合否判定は図面に従います。

円周振れを使用する場面

短いシール部、溝、局部的な回転径など、特定の位置における振れを管理したい場合に有効です。表面全長の安定した回転が必要な場合、数か所の断面測定だけでは不十分なことがあります。

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全振れとは

全振れは、部品をデータム軸の周りに回転させながら、測定子を対象面に沿って移動し、指定された表面全体を評価します。円筒面では、円周方向と軸方向の両方の変動を管理します。そのため、真円度、母線の真直度、テーパー、曲がり、データム軸との同軸関係などの複合的な影響を受けます。 長いベアリング軸部、シール面、研削シャフト、全長で安定した回転が必要な径に適しています。ただし、局部断面だけを管理すればよい部品に、全振れを無条件で指定する必要はありません。

比較項目円周振れ全振れ
管理範囲個々の断面指定された表面全体
測定子の動き軸方向位置を固定回転中に表面全体を走査
データムデータム軸が必要データム軸が必要
主な影響断面の形状と偏心さらに真直度、テーパー、曲がりを含む
代表用途溝、短い軸部長い軸部、シール面、ベアリング面
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データム設定が測定結果を決めます

測定前に、図面で指定されたデータム形体からデータム軸を正しく設定します。データムは、単一の径、二つの共通軸部、基準穴、またはデータム系から設定される場合があります。測定しやすいチャック面を任意に使用すると、組立機能を反映しない結果になる可能性があります。 データム軸部に楕円、テーパー、傷があると、治具によって実際の回転軸が変わります。チャック、Vブロック、両センター支持は、必ずしも同じ軸を作りません。厳しい公差では、スピンドル、センター、治具、ダイヤルゲージの誤差も公差に対して十分小さいことが必要です。

単一データムと共通データム

単一データムの場合は、適用規格のルールに従って軸を設定します。二つの軸部から共通データムを設定する場合、治具または計算方法は両方の関係を再現する必要があります。一方だけを基準にして他方を無視しないでください。ISO/JISとASMEでは詳細な解釈が異なる場合があるため、RFQには適用規格を記載してください。

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ダイヤルゲージによる測定手順

円筒面の参考手順は次のとおりです。 ダイヤルゲージの指示値は、部品、データム、治具、回転軸、測定器を含む測定システム全体の結果です。着脱後に値が大きく変わる場合、合否判定の前に原因を確認する必要があります。

  • データム面、測定面、センター、治具を清掃します。
  • 指定データムに従って、部品を変形させないように固定します。
  • 測定子を表面にほぼ直角に当て、適切な測定範囲に調整します。
  • 部品をゆっくり一回転させ、最大値と最小値を記録します。
  • 円周振れでは、指定または代表的な複数断面で測定します。
  • 全振れでは、部品を回転させながら指定範囲全体を走査します。
  • 再測定し、治具と指示値の再現性を確認します。
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CMMで振れを測定できますか

CMMは、複数の円断面や母線を測定し、データム形体から座標系を設定して幾何関係を評価できます。複雑な部品、内径、数値レポートに有効です。ただし、静的なCMM評価は、回転する部品をダイヤルゲージで測る動的な方法と完全に同じではありません。測定点密度、断面位置、形体の当てはめ方法、データム構築が結果に影響します。 量産前に、回転治具とダイヤルゲージ、両センター支持、CMM、真円度測定機、または複数方法の組合せなど、受入方法を合意してください。定義やデータム設定が異なる測定値を、そのまま比較することは避けるべきです。

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加工工程への影響

関係する複数の回転径は、可能であれば同一段取りで加工します。熱処理後のシャフトでは、仕上げ代を確保し、統一した基準で円筒研削を行う場合があります。長尺、薄肉、アンバランスな部品には、適切な支持方法と締付力が必要です。 直径公差だけでは、振れ公差を満足できるか判断できません。図面には、データム形体、管理範囲、表面粗さ、測定状態を明記してください。厳しい公差では、測定不確かさと測定子のアクセスも確認します。

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RFQチェックリスト

VietTechは、合意した範囲に基づき、CNC旋盤加工、CNCフライス加工、精密研削、ワイヤー放電加工および寸法検査に対応します。振れの加工・測定方法は、形状、公差、データム、設備に応じて検討します。すべての部品に共通する精度保証値は設定していません。

  • 同一リビジョンの2D図面と3Dモデル
  • 適用規格と完全な幾何公差枠
  • データム形体、データム長さ、測定対象範囲
  • 寸法公差、表面粗さ、熱処理、表面処理
  • 処理前後、自由状態、組付状態などの測定条件
  • 数量、検査頻度、検査成績書の形式
  • お客様指定の受入方法

関連ページ

平面度と平行度 ↗表面粗さRa ↗熱処理後の精密研削 ↗

FAQ

よくあるご質問

ダイヤルゲージの振れは同心度と同じですか

いいえ。振れは回転中の複合変動であり、中心位置、形状誤差、治具誤差を個別に分離するものではありません。

円周振れは軸全長を管理しますか

いいえ。各断面を管理します。表面全体には、全振れまたは機能に適した別の要求を検討します。

定盤上で軸を転がして測定できますか

限定的な比較検査には使用できますが、転がす面が図面のデータム軸を正しく再現するとは限りません。

旋盤上と検査室で結果が異なるのはなぜですか

回転軸、締付力、データム再現、測定器、温度が異なる可能性があります。測定方法と再現性を統一してください。

VietTechは振れ検査成績書を作成できますか

RFQでデータム、測定方法、頻度、書式を事前に合意し、設備に適合する場合は対応可能です。

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